うみのこ通信

日々の断片

雨が降るとか聞いてない

月末の残業時間調整のため、いつもより早く会社を出るとポツポツと降ってきた。向かいからは折りたたみ傘を差した人が来て、「今日って雨予報だったけ」と不安になる。

最寄駅に着いたら雨降ってないかなと僅かな希望も虚しく、顔に当たる程度には降っていた。顔に当たってもまあ、まあ、と思っても、車のライトに照らされると案外まとまって降っている。

すれ違う人や同じ帰り道の人が、当たり前のように傘をさしていると、私だけ間違っているみたいになる。次のクラスが移動教室と知らずにトイレから帰ってきてしまった、みたいな。

 

先日、『凪のお暇』を一気に買って読んだ。凪の家の闇はなかなかに深いが、巻数が増えていくとだんだん凪の元カレ・慎二の方が闇が深い。慎二のことを「拗らせている」と思ったが、本当に「拗らせている」のか。

「拗らせる」という言い方、最近よく聞く。「こじらせ女子」みたいな。「拗らせる」と書くと、なんだか原因がその人にだけあるみたいだけど、本当にそうなのかな。家庭環境、社会の風潮、社会のシステム、周りの人。本人の性格ももちろんあるけれど、様々な要因が複雑に絡んで、それこそ掃除機のノズルに巻き付いた髪の毛みたいに、ごちゃごちゃ絡まった結果「面倒臭い状態」になってるんじゃない?

なんだかまあ、言葉の使い方には気をつけたい。